【吉野式】後輩・部下育成のトークに役立つノウハウ2
みなさん、こんにちは。
吉野真由美(よしのまゆみ)です。
前回に引き続き、後輩・部下育成のトークに役立つノウハウの第2章ということで、
今回は
- ・「激務で疲労困憊」疲れ切った後輩を励ますトーク術
- ・「物静かで売上も悪い・・。」成績UPをサポートするトーク術
- ・「主張だけは達者!」半人前な部下に使えるトーク術
と、3つのテーマで、
後輩・部下とのコミュニケーションに使えるノウハウを伝授していきます。
「激務で疲労困憊」疲れ切った後輩を励まし育てるトーク術
これは逆の立場になれば誰でも経験あることですよね。
後輩ちゃんの頭の中はこんな状態かも・・・
「慣れない保険営業の仕事に孤軍奮闘して、
がんばってはいるけれど、なかなか営業の成果が出せずにいる。
ちょっと「できた!」と思ったら、
上司にダメ出しされて、すぐにやり直しの命令の日々・・・。
仕事が終わらなくって、久々のデートの約束を延期したら、
相手はめちゃくちゃしらけたみたい。
「僕と仕事だったら、仕事をとるんだ・・・」なんて、
捨て台詞で切られた電話。
もうすぐお誕生日なんだけど、
この調子じゃ祝ってもらえないかもしれない・・・。
夢をもってついた仕事、入った会社だけれど、
何のためにこんなにがんばっているのか、わからなくなっちゃった・・・。
先輩見ても、パッとした人いないし、
「私の3年後、5年後はあんな姿!?」と思ったら、すっかり嫌になっちゃった。
このままこの会社にいたら、婚期を逃すこと間違いなしだし。
ふと、「会社を辞める」ってことが頭をかすめる。
転職はたいへんだけど、どんなところにいっても、今よりマシかも。
今より小さい会社に移って、
多少お給料は減ったとしても、自分の幸せは自分で見つけたほうがいいかもしれない。」
さぁ、そんな後輩ちゃんに言ってはいけないNGワードって何でしょうか?
NGワードをトークに盛り込まないように注意!
それは・・
「がんばりましょう!」とか、「がんばってください!」です。
このワードをトークで使ってしまった時には、
「もう、すでにこれ以上ないほどがんばってます!」とか、
「おまえこそがんばれよ!」みたいな言葉が返ってきて、逆ギレされて効果なしですね。
【吉野式ノウハウ4】第三者話法で客観視させる!
こういう時には、吉野式「第三者話法」が使えます!
自分のおかれた状況を自分で客観視してもらいましょう。
仕事がハードなことが原因で、思いきってやめてしまったものの、
その後、たいしてハッピーにはなっていない人の話しを事例としてあげてみましょう。
第三者話法のトーク事例
「前にね、うちの会社のこんな子がいたのよ。Cさんて人ね。
優秀ってことで鳴り物入りで入ってきたんだけど。
結構、センスが良い、伸びしろがある人だと思ったのでみんなで応援したのね。
簡単じゃないけどやりがいのある仕事、とか、
普通の新人じゃまかせてもらえない△△、とか、
今やっとくと、将来の仕事に役立つこととか、
どんどんさせてあげたのよ。
ハードだけど、仕事そのものはとっても面白かったみたい。
でもね、ある時、彼氏とのデートに遅れて喧嘩した、ってことが原因で、
突然、会社に来なくなっちゃって・・・
次に出社したときには、もう退職願を持っていたのね。
「転職先は決まってますから」なんて・・・
突然転職を決意したCさん。待っていたのは・・・
半年たって、道でばったり出会ったの。
Cさんは、すっかり精細をかいた顔をしていて・・・
「今、どんな仕事してるの?」って聞いたところ、
転職してみたものの、工場みたいなところでの単純作業の労働が待っていて、
つまらないは、給料やすいわ、
その割には、残業はあるし、福利厚生も全然だ、
ってことで、結局3ヶ月でやめた、って言ってたわ。
「楽で報酬が高い仕事なんてないですよね。
あの時、石にかじりついてでもやりがいのある仕事を続けておけばよかった!」
ってしみじみ言っていたのが印象的だったわぁ」、と。
このようなトークを聞くと、
色んな感情が湧いてきませんか?
第三者話法を使い、自分を客観視させ、
へんな決心しないように先手をうちましょう。
「物静かで売上も悪い・・。」成績UPをサポートするトーク術
私が思うに、部下の9割はこんな人なんじゃないでしょうか。
それまでの学歴やキャリアも悪くないし、真面目で誠実。
でも、それだけじゃ成果につながらないんです。
要領は悪く、コミュニケーションはへたくそ。
口をやっと開いたと思えば、トークは二言三言で終わってしまい、
会話のキャッチボールすらできず、上司をイライラさせてばっかり。
また、会議で「君はどう思うんだね?」なんて質問されても
「え~っと、え~~っと、○○さんと同じ意見ですが・・・」なんて、
しどろもどろになってしまい、
このままでは「自分の意見がないダメな社員」の烙印を押されつつある・・・。
そんな後輩、ハラハラしますよね。
辞められたら、こっちの仕事が増えるし、
このまま居られても、成果は出ないし、
そんな「お荷物社員」のZさんに昇格しないためにも、早く手を打たなければ!
ちなみに、この部下Zさんの話しをじっくり聞いたことってありますか?
おそらく時間をとって、ふたりで話す機会を設けたことはないのでは?
【吉野式ノウハウ5】一対一での45分を大事にする!
私が営業部門を統括していた時、
部下の売上が上がらなければ自分も減給になる、
という立場だったので、必死に新人育てをしてきました。
で、とっても大事にしていることは、
新人のころから「一対一でコミュニケーションする」、ということだったんです。
平均すると毎月6人ずつ新人を採用し、育成してきましたから、
その方々と一対一っていうのは、ものすごくたいへんなことだったんです。
でも、「時間がない」と逃げることなくマメに時間をとっていました。
ひとりひとりとおよそ45分、長い場合には2時間45分ほど、毎月向き合いました。
直接会ってコミュニケーションすることがむずかしい状況の時は、
「電話で話す」ということも含めてやってきました。
電話だとおのずと一対一にならざるおえませんからね。
「一言で部下が育つ」そんな魔法のノウハウは無い!
で、答えから先に申し上げますが、
「ひとこと」で部下が育つ、そんな「ひとこと」は存在しません。
そして、人はひとりひとり違います。
だから、本人と直接一対一で話すしかなかったんです。
私が営業時代、部下と話す際、
大きく分けて、トークテーマはふたつでした。
ひとつは「仕事の悩みを聞き出し」それを解決する。
もうひとつは、意外に思われるかもしれませんが、
「プライベートの悩みを聞く」ということでした。
「仕事」と「プライベート」の悩みを聞くコツ
前者は、こんなふうにおこないました。
「仕事でどういう時に困るのか?」「どんな悩みをかかえているのか?」を、
こちらが積極的に聞こうとする姿勢をもつと、
部下たちはとても喜んでくれて、それこそ、滝のようにしゃべりだす人がほとんどでした。
で、仕事上の悩みの9割が、「やり方がよくわからない」ということだったんですね。
やり方がわからなくて、成果が出せない。
それだけなのに、部下たちのほとんどは自分を責めていました。
「私にはこの仕事は向かないんじゃないか?」みたいに。
コツ1:仕事の悩みは「上司らしく」相談に乗る!
そこで私はいつも言ってました。
「あなたが悪いんじゃないのよ!やり方が悪いの!
今からやり方を改善していきましょう!そしたら、成果は出せますよ!
やり方をどうしたらいいかは、私が相談にのって、教えるから!」と。
そのように言うと、ほっとした顔をして、
「教えていただけるとありがたいです!うれしいです!」といってヤル気になり、
3ヶ月以内に成果を出し始めました。
コツ2:プライベートの悩みは「聞き手」に徹する!
次は、後者に関してです。
仕事で成果が出せないときは、プライベートで悩みをかかえていることがほとんどでした。
これは、寄り添ってただ「聞く」に徹しました。
実は、プライベートで悩んでいる人は、
悩みの解決方法やアドバイスを求めてはいないんですね。
ただ、自分の聞いてもらえるだけでいい、
吐き出して、それでスッキリした気持ちでまた明日を迎えられたらいいんです。
これは一対一でしかできないこと!気になる部下がいたらすぐにトライ!
どんどんトークしていきましょう!
「主張だけは達者!」半人前な部下の育成に使えるトーク術
「私は、最初から、~~だ、って言いましたよね!」
「私は、言われたとおりに~~をやりました。だから問題ないはずです!」
「私は、やることやってます!なのに、成果が出せないのは、教え方が悪いんじゃないでしょうか?」
「私が入社した時、条件は~~だったはずです!」と、
とにかく、社内での自己主張だけが激しい・・・
こういう人、留学経験のある人や、アメリカ帰りの人に多いですね。
実は、私もアメリカに2年ほど住んだ経験がありまして、
日本に帰ってきてからは、このような扱いづらい社員だったと、
ふと懐かしく思いました。
だから、こういう人の心の中、よく理解できます。
部下の「ダブルメッセージ」を汲み取る!
人の言葉を表面通りにとらえるのはよくありません。
「ダブルメッセージ」って聞いたことありますか?
表面的な言葉の意味と、心の中のメッセージが、
うらはら、という場合があるということです。
たとえば、子どもがお母さんに対して
「もう、お母さんなんて大っきらいだ~!」と叫んだとします。
これは、「嫌いである」ということを伝えたいのではなく、
「もっとかまってよ~」という心の中のメッセージが屈折して、
このような言葉になっているのです。
「私は言われたとおりにやることやりました!だから、問題ないはずです!
私の責任じゃありません。あとは、他の人の仕事です!」などと、
仕事の成績がよくないくせに、主張だけはガンガンしてくる部下も、同様です。
部下の「鎧」を脱がすコツとは?
自分の否をとがめられて、クビになることのないように、
できが悪いのはわかっていて、苦しい心のうちを見せまいとして、
必死で「鎧を着て」、虚勢を張っているのです。
この場合、効果的なのは、ほろりと来る「鎧を脱ぎたくなる」ひとことです。
「ふたりでランチに行こう!」と誘ってみましょう。
そして、トーク中ふとしたタイミングで言ってみてください。
「○○さん、がんばってるよね~」
「私はわかってるよ!○○さんが、すっごくがんばってることが。」
と、やってみてください。
「そんなふうに言ってくれるの、先輩だけです~」などと、
急に涙目になったりすることも。
【吉野式ノウハウ6】理解者となり「鎧」を脱がすのが育成のコツ
「社内の誰もわかってくれなくても、
私だけはあなたのことを理解していますよ」
という態度に出て、心の鎧をはいでしまいましょう。
虚勢を張っている人ほど、素に戻るとおとなしい善人だったりします。
そして、この「鎧ちゃん」を自分の味方にかかえこんでしまいましょう。
「自分のことを理解してくれる人がいる」、
「いざとなったら自分のことを守ってくれる人がいる」
というのはうれしいものです。
そして、あなたのことを少し好きになるでしょう、鎧ちゃんは。
味方につけたところで、こんなふうに言ってみてください。
「あなただから、この仕事を任せたいと思ったのね。
そして、今のうちの部署では、あなたにしか頼みたくないと思うの、この仕事は。
私の顔を立てると思って、この仕事にがんばってチャレンジしてみない?」と。
自分の存在価値をきちんと認めてもらえた、排除されない安心感から、
がんばって成果を出そうと思ってくれるはずですよ。
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