【吉野式】営業マンが悩む「大きな保険を勧めるコツ」とは?
「初回要求の影響力」の大切さを知り、営業に生かす?
保険を提案する場合、どのくらいの大きさの保険を持っていくのか?皆さんも実感があるかと思いますが、保険の営業は非常に繊細です。

実際、お申込みをいただく保険は、最初に見せた保険の大きさに連動しています。
今回は、「初回要求の影響力」つまり、「契約金額は、初回提示の額に連動している」という話をしたいと思います。世界的な金額交渉においても、大きく求めたことにより、高額で決着した、という歴史的事実をご紹介しましょう。
営業マン、特に保険営業のような大きな金額を扱う方にとって、勉強になるかと思います。最後に保険営業の方に役立つ実例を紹介していますので、参考にしてみてください。
歴史的事実から分かる!営業マンが知るべき「金額交渉のコツ」とは?
4年に1回行われるオリンピックのテレビ放映権をめぐって、毎回、開催国と、その他の国では、交渉が繰り広げられていました。
1960年、ローマ・オリンピック開催時、イタリアは150万ドルでテレビ放映権を売りました。
1964年、東京・オリンピック開催時、日本は300万ドルで決着。インフレも加味し、4年で2倍になっているわけです。
1968年、メキシコ・オリンピックでは、500万ドル
1972年、ミュンヘン・オリンピックは、1300万ドル
1976年、モントリオール・オリンピックは、2200万ドル
と、ここまでは普通に理解できる範囲です。
さて、問題は、1980年のモスクワ・オリンピック開催時に起こりました。なんと、ロシアは、こう言ったのです。
「テレビ放映権は2億1千万ドルで!絶対にこの金額でなければダメだ!」と。
これには各国が戸惑いました。前回のモントリオール・オリンピックの約10倍の金額です。慌てた各国の要人たちがロシアに赴き、交渉をおこない、なんとか、8700万ドルで決着した、という歴史的事実が残っています。(※この時のロシアの交渉テクニックについては、次号以降でご紹介いたします。)
私たちが学ぶべきことは、2億1千万ドルを初回要求したからこそ、8千700万ドルで決着した、ということです。
もし、5千万ドルを初回要求していたら、決着はせいぜい4千万ドルなどそれ以下になっていたことでしょう。
これは、すべてにあてはまる事例とは思えません。また、契約後も顧客とより良い関係を築いていきたい私たちは、そのまま真似すべきではありません。が、「初回要求の影響力」を理解するには、これは有効な事例と言えましょう。
実例:保険営業にも生かすことができます!
今回は、私の体験談でも同様のものがあります。
ある時、私が保険営業に携わっていた頃、紹介で優良な見込み客に出会うことができました。そのお客さんAさんは、「年500万円くらいの保険で見積もって欲しい」と言っていました。
そこで、私が500万円の保険の設計書を作って、上司であった当時のトレーナーに見せたところ、営業をする上で、大切な”コツ”を教えてくれました。「お客さんが500万円というのであれば、800万円の提案書を作って、そこから見せると良い」というのです。
800万は、500万の1.5倍以上です。
一瞬私は「そんなに払えるだろうか?Aさんは・・・」と思い焦りましたが、「トレーナーが言うのだからしょうがない」と、素直に年払い800万円の提案書を作りました。
また、提案書を作るときの私の癖なのですが、それを見つめていると、我ながら惚れぼれしてしまうのです。「この支払をおこなっていただくと、~~な時に、これくらい受け取れる!なんて素晴らしい保険なんだろう!この保険に入らない人なんて、この世にいるわけがない!きっと、きっと、絶対にAさんは、この保険に入ってくれるはずだ!」
おおげさではなく、いつもそんな心持ちで設計書を作っていました。自分が設計した保険を、自分が大好きになる、というのは大事なことだと思います。
そして、アポの時間に、Aさんに対して提案書を持参し、先に800万円のをお見せし、次に500万円のを見せました。結果として、後日「800万円ので」とお返事をいただきました。
そして、Aさんは、ボソっと、「800万円のを見たら、500万円のが小さく見えたんです。
せっかくやるんだったら、十分なものを、と感じました。」と言ったのです。まさに「初回要求の影響力」を実感した瞬間でした。保険営業の上司が教えてくれた”コツ”は、先ほど紹介した、ロシアの金額交渉を応用したものだったのです。
もちろん、100人中100人、全員が予定していた額以上の保険に入る、ということではありません。が、お金は高いものから低いものに流れるのは簡単です。上からいくからこそ、上か、せいぜい予算に見合ったものが取れる、ということです。
もし、仮に、500万円のものだけを見せていたら、結果は、せいぜい500万円であり、それ以上になることはなかったのではないかと思います。
こちらも「初回要求の影響力」に気付かされるひとつの事例です。
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~続き~【吉野式】保険営業のコツは、初回提示の金額設定にあった?