保険営業はステキな仕事!お客様と50:50の関係で
私、吉野真由美(よしのまゆみ)は、保険の営業に対して「保険屋さん」という言葉が好きではありません。
確かに保険営業とは、保険を提案し、売るのが直接的なビジネスかもしれませんが、絶対に、それだけではない!「生命保険を通して、ご本人とご家族の人生や、豊かな方向に導くのだ」、という自負があったから、そう感じているのだと思います。
それにしても、長く営業の仕事に携わってきて感じるのは、世の中には、営業や販売の仕事の人間を「さげすむ」目線の人が老若男女に関わらず、ある一定以上の割合で存在する、ということです。
大学教授や、医者、弁護士、税理士など、いわゆる「先生」たちはエラいのだけれど、セールスや営業マンは、まるで集銭屋のように思われていることを側面から感じることが多々ありました。
私の営業活動の歴史は、そのような差別ともとれる扱いと戦ってきた、とも言えるでしょう。
最初は、上から目線で自分のことを見てきた顧客に対して、きちんと相手のことを情報収集し、ツボをおさえたお役に立てる情報提供としてご提案をし、最終的には、向こうから敬意をはらい、「よろしくお願いします!」と頭を下げてお申し込みをいただく時、嬉しく思い、また溜飲をさげたものでした。
とにかく、「お客様が上で、私たち営業が下、ではない!」という確固たる意識がありました。また、それを実際に、提案のたびに、言葉でも表現し、フィフティー・フィフティーの立場を保ってきました。
今回は、この顧客とフィフティー・フィフティーの関係を築くための大事な言葉と、それを言うタイミングについてお話したいと思います。
顧客心理を利用するのがコツ?
お客様は一般的に、営業マンの側から「お願いします!」と契約を依頼してくるものと考えているのです。
そこで、私はその裏をかき、意表をつき、びっくりさせ、立場を逆転させてきました。具体的には、ご提案し、お金の話しも大枠したところで、私の方からこのように言ったのです。
「◯◯さん、いいなぁ~と、思われなかったら、どうぞはっきりとお断りください。」と。この言葉を、きっぱり言い放ちました。このように言うと、お客様は、まず、びっくりして顔を上げます。
なぜなら、営業という職業は提案した後で、私たちから「やってください」「お願いします」などの依頼の言葉があるとイメージしていたからです。そうではなく、営業の口からまったく逆の「お断りください」という言葉が出たので、驚くわけです。
そして、「この営業は、よくいる普通の人とはちょっと違う」、と感じます。商談しにやって来ている保険の営業担当が「お断りください」と平気で言うのですから、ペコペコ「米つきバッタ営業」ではないわけです。
また、契約に困っていない、他からも引っ張りだこの人気者・売れっ子営業マンだ、という印象になります。この瞬間「保険営業が下に見られる感じ」が無くなり、お客様と営業がフィフティー・フィフティーの立場に立てた、というのを感じました。
それどころか、営業が機嫌をそこねたりすると、お客様は契約させてもらえないのです。急に営業の立場が強くなる気配を感じました。ここからがようやく本来の意味での、保険を通してコンサルティングする立場に浮上できるのです。
で、顔をあげたお客様に対して、私は本当に言いたかった言葉を続けました。トーク内容はこんな感じです。「逆に、いいなぁ、やってみたいなぁ、と思ったのであれば、真剣に考えて、どうぞ良いスタートを切って下さい」と。
すると、ここで、さっきまで多少横柄だった顧客は座り直し、「いえいえ、いいなぁ~、と思ってますよ」と言うことがほとんどでした。この場合、99%契約になります。よって、見込み度合いもわかる言葉だったのです。
自信がない営業マンは、方言を活用するのもOK
さて、ここまで読んで、「こんな強い言葉は言えない!」「そんなこと言ったら本当に断られちゃうんじゃないの?」「怖くて言えない・・・」と思った、営業の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような方には、少し言葉をおきかえて変換して言ってみることをオススメします。私も営業時代にそうしてきました。実は、方言をうまく活用するのが”コツ”です。
以下、トーク内容の実例です。
(標準語)「いいなぁ、と思われなかったらどうぞはっきりとお断りください!」
↓
(変換、関西弁)「いいなぁ、と思われなかったら、やらんといてほしいんです!」
と、実際には、私は言っていました。
また、私の友人で九州出身の男性営業マンは「いいなぁと思わんかったら、◯◯さん、やらんでください!」と言って、素晴らしい成果を出していました。
逆に、うやむやにしがちな東北で、もっときつく言いたかった東北女性の営業担当は、「いいなぁと思われなかったら、はっきり断ってくださいね、今すぐ、この場で!」と言う言葉を営業トークに盛り込み、日本最高レベルの数字を叩き出していました。
地域性もあるかと思います。自分のエリアの方の耳に入りやすい言葉に置き換えて、営業トークにお使いいただくと良いでしょう。
ちなみに、注意事項としては、このような言葉は、提案の最初に言うのは「NG」ということです。腰が引けた感じになってしまいますのでね。
あくまで提案の終盤、保険内容を説明した後の、リアルにお金の話しをしてからだ、ということをお忘れなく。
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