【吉野流】成功営業マネージャーになるコツは心理学にあり?
こんにちは。
吉野真由美(よしのまゆみ)です。
みなさんが朝礼で話す時「自分のこと」を表現しようとばかり
思っていませんか?
そうではなく、もし、
相手にいい影響を与えたければ、
自分の周りにいる人の欲求を満たす言葉を使うことをオススメします。
そこで今回は
私が営業時代の頃から培ってきたノウハウ、を紹介していきたいと思います。
「私は営業じゃないから、トーク術は関係ない!」
といった方もいらっしゃるかと思いますが、
仕事上、誰かとコミュニケーションを取ることは必須かと思いますので、
ぜひ参考にしてみてください。
営業時代に役立った学問
私が営業時代から、人生をかけて学んできたものがあります。
それは「選択心理学」です。
アメリカのW・グラッサー博士が提唱する、
人間関係を良くし、自分が生きたい人生を気持ちよく生きられる、
積極的な行動選択のための心理学です。
選択心理学の「5つの欲求」
選択心理学では「人間の基本的5つの欲求」というものがあります。
これは、人間ならば誰しもがこの5つの欲求を持っているというもので、
次のように分類されます。
- 1,生存の欲求
- 2,愛と所属の欲求
- 3,力の欲求
- 4,自由の欲求
- 5,楽しみの欲求
では、次にこれら5つがどうゆうことを意味しているのかを見ていきましょう。
生存の欲求
まずはじめは、生存の欲求について紹介します。
生存の欲求とは、
危険がない状態でやっていける、暮らしていける、
食べていける、稼いでいけるといったように、
生活の保障を求める欲求です。
愛と所属の欲求
2つ目は、愛と所属の欲求についてです。
これは「愛し愛されたいという欲求」のことを示しています。
自分が愛されている、好かれていると実感できる、
自分を迎えてくれる仲間がいる、居場所がある、寂しくない・・・。
といった状態を求める心の動きです。
特に、女性に多くみられる欲求かと思います。
力の欲求
3つ目は、力の欲求についてです。
一言で言うと「人から認められたい」という欲求なのですが、
人から「すごい!」と言われたり、自分に力があるということを認識したい、という気持ちです。
そして、この力の欲求が強い人は、
他人から応援されるほど、とてもよく働きますし、
自己実現欲が強い人でもあります。
そのため、力の欲求がうまく働き始めると、
仕事で素晴らしい成果をあげる、なんてこともしばしば。
時には、人を押しのけてでも自分が成功する、といった歪みが出ることもあります。
特に男性に多くみられる欲求ですね。
自由の欲求
4つ目は、自由の欲求についてです。
これは、自由を求め、誰からも強制されることなく、
自分が得たいものを自分で選択したい、という欲求です。
みなさんも、
感じたことがあるのではないでしょうか?
楽しみの欲求
最後は、楽しみの欲求です。
これはわかりやすいですね!
楽しいと感じられる状態のことを、人は求めている、
ということになります。
周りの人の欲求を満たすノウハウ
先ほど紹介した「人間の基本的な5つの欲求」。
この話をすると、ほとんどの方が、自分自身のことを頭に浮かべます。
しかし、人間は1人では生きていけません。
誰しもが、誰かと関わって生きているのです。
そのため、
「私は、自分の周りの人の5つの欲求を満たせているだろうか?」
「周りの人をいかにして満たしたらいいのか?」
といったことを考えることが重要になってきます。
営業管理職時代の話
ここで、私が営業管理職として、
ダメマネージャーだった頃のお話をします。
この話で、自分の欲求を満たすのか、人の欲求を満たすのか、
その違いについて分かっていただけると思います。
コツやノウハウを教えていたが・・。
マネージャーになった頃、私はやたらと張り切っていました。
というのも、みんなに教えてあげたいことが山ほどあったからです。
ミーティングを頻繁に開いては、今まで培ってきたノウハウやコツを元に
「あ〜すれば上手くいく!」「こうすれば良いのよ!」
と、自分のセールストークを披露していました。
私が一方的にトークし、みんなは黙って聞く。
軽いセミナーのような感じになっていましたが、
私のノウハウやコツから、何か1つでも参考にしてもらいたかったのです。
自己満足のミーティングだった
しかし、ある時、
私はふと気付きました。
「このミーティングは、誰が満足しているのか?」
「誰がモチベーションが高かったのか?」
「誰が自由で、誰が楽しかったのか?」
それは紛れもなく、すべて私自身だったのです。
自分自身の「5つの欲求」を満たすために、コツやノウハウを話していたのです。
ミーティングに参加していた他の営業部の方はどう思っていたかというと・・・。
言うまでもありませんよね。
営業部長からキツイ一言
この時の成果といったら、泣きたいほどの酷さでした。
自分では頑張っているつもりなのに、
営業部の成績が、過去最低記録をマークしてしまったのです。
さらに、当時の営業部長からは
「あなたの組織で頑張っているの、あなただけだね!」
と、言われてしまう始末でした。
営業組織を変えるために心機一転!
その後、私は心機一転をはかり、
今までの考え方、行動、すべてを変えることを決意したのでした。
「このままでは、うちの営業組織はダメになってしまう。消えてしまう。」
と言う想いのもと、自分自身が変わる、そう決めたのでした。
そして、ミーティングを開催することにしたのです。
そこには、関東全域から1人残らずみんな集まっていました。
そこで私は、
「私、これから変わるから!」
と宣言し、今までのプレゼンは、自分の数字のためであったことを詫び、
みんなの勉強の場、同行の場として、自分のノウハウやコツを提供したい。
そして、自分の「売れるセールストーク」も、すべて録音、録画を提供し、
みんなに成功してもらいたい!
と、このように言ったのです。
私自身が変わるだけでなく、しっかりと気持ちを言葉にして伝えたことで、
営業組織はこの日を境いにすっかり一変しました。
営業組織の売り上げが4ヶ月で7倍に!
営業組織の主役は、私からみんなへ。
ミーティングで話すのも私からみんなへ。
私は、軸をきちんと決める進行役となりました。
すると、驚くことに成果が徐々に上がっていき、
翌月には、過去最低記録をマークした月の3倍になり、
ついには、たった4ヶ月で売り上げを7倍にすることができたのでした。
快進撃はとどまることを知らず、
最終的には5年で20倍(年商20億円)まで、引っ張りあげることができたのでした。
成功マネージャーになるコツは〇〇にあり?
ここで皆さんに考えてもらいたいことがあります。
ダメマネージャーだった頃の私と、成功マネージャーになった私、
言ったい何処が違っていたのでしょうか?
それは、ダメマネージャーだった頃は
「自分の」5つの欲求だけを満たしており、
成功マネージャーだった頃は
「みんなの」5つの欲求を満たせる自分になっていた、ということです。
そして、「自分」か「みんな」か、
どちらを主体にするかということが、
成功マネージャーになるためのコツだと私は考えています。
5つの欲求を上手に使うためのコツ
では、私が営業組織のみんなの5つの欲求を満たすために、
どのようにして行ったかを紹介していきます。
「生存の欲求」を満たすコツ
1つ目は、生存の欲求です。
食べていける、生活していける、経済的安定が得られるように、
売れるセールストークを提供。
それをマスターしてもらい、経済的にみんなを満たしたのです。
自分の今まで培ったノウハウやコツを教えることで、
結果的に、みんなの経済的安定へと繋がったのでした。
「愛と所属の欲求」を満たすコツ
2つ目は、愛と所属の欲求です。
私は、一人一人の努力を認め、励ます。ということを行いました。
こんな感じでトークしてあげましょう。
「よく頑張ったね!成果を出してくれて嬉しい!」
「R子さん、あなただったら絶対できるわよ!」
「あなたは、うちの営業組織の誇りよ!」
こういった言葉を、自然に使っていました。
自分がマネージャーから愛されている、期待されている、
認められ、居場所がある、そんな安心感から
「もっと頑張りたい!」という気持ちをメンバーは持つようになっていったのでした。
「力の欲求」を満たすコツ
3つ目は、力の欲求です。
私は、頑張ってすごい成果を出した人、急に伸びた人、
初めて目標達成した新人、そういった人々を毎月表彰していました。
高額ではありませんでしたが、達成賞を出したり、達成ディナーを催したり。
それだけでなく、
目標達成した人には、みんなの前でスピーチしてもらい、全員で拍手をする
といったことを行なっていました。
これをしてもらった人は「力の欲求」が満たされ、
「次ももっと頑張ろう!」と思ったのでした。
「自由の欲求」を満たすコツ
4つ目は、自由の欲求です。
私は、強制のない営業組織を作りました。
ミーティングやプチセミナーを開催しても
参加したい人だけが参加し、参加したくない人は参加しなくても良い。
としていました。
そして、
「私はみんなにチャンスを与えたいと思っているけど、どうするかは自分で選んでね」
と一言、みんなの気持ちを楽にする言葉を添えていました。
逆に「絶対に参加してください!」というのは嫌われますのでご注意を。
「楽しみの欲求」を満たすコツ
5つ目は、楽しみの欲求です。
私は、営業組織のみんなが定期的に集まり、ストレス発散できる場を設けました。
というのも、人間の楽しみの基本は、
食べたり、喋ったり、笑ったり、歌ったりすることだと思っているからです。
そして、ともに楽しい思いを共有することで、
営業組織の結束力が高まり、楽しんだ後はますます頑張る、
といった好循環が生まれたのでした。
5つの欲求を満たして気づいたこと
以上5つの欲求を満たすコツを紹介しましたが、
自分の周りの人の欲求を満たしてあげる言動を、私自身がしたことにより、
自分の周りの人に良い影響を与え、変化させることができたのでした。
ダメマネージャーだった私と、成功マネージャーになった私は同一人物。
営業成績の悪かったみんなと、売れっ子営業マンになったみんなも同一人物。
「自分の言動を変化させることで、人も変えられる!」
このことに気づけた私は、本当に幸せでした。
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