【吉野式】後輩・部下とのトークに役立つノウハウ1
みなさん、こんにちは。
吉野真由美(よしのまゆみ)です。
先輩と話すのは得意でも、後輩とのトークは間が持たない・・・。
なんて方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、私が営業時代に培ってきた
後輩・部下とのコミュニケーションに使えるノウハウを伝授したいと思います。
- 「部下が電話にでない」ダメ後輩に使えるトーク術
- 「意識が低い部下」モチベーションあげる”コツ”
- 「もう少し残業してほしい」部下にお願いするトーク術
と、大きなテーマで3つ紹介します。
どれも明日から使えるものなので、ぜひ活用してみて下さいね!
「部下が電話にでない」ダメ後輩に使えるトーク術
「ちゃんと教えたはずなのに・・!」と、後輩の行き届かない行動に
イライラすることって多いですよね。
で、「しっかりやれよっ!!」とガツンと言いたいんだけれど、
「やってます!自分では、やってるつもりです!
○○さんこそやってないじゃないですか?」、
「やってるよ!私があなたくらいの時には、もっとやってたよ!」みたいな、
どうどう巡りの押し問答になることは十分に予想されます。
はたから見てても、これじゃ見苦しいものです。
後輩や同僚をうまく操縦してこそ、カッコいい先輩、と言えましょう。
そういう時のスペシャルコースをお教えしましょう!
実はちょっとしたコツを使えば良いのです。
コツ:声を褒めてあげる
後輩の、とるに足らないほどの小さな、小さな、良いところを見つけて、
「今のよかったわぁ~!」と、大げさにほめるのです。
たとえば、この電話に出ない後輩が、ちょっとしたひとことを言った時、
「XXさんって良い声してますよね~
すっごく爽やか、っていうか、聞き取りやすい、っていうか!
聞いてるだけで明るい気分になります。」
ここで終わらせないのがコツです。
さらにトークを畳み掛けて、
「電話向きだと思うのよね!
電話をかけてきた人も、XXさんみたいな声で対応されると、
しっかりした会社だな~、って思うんじゃないかしら。
XXさんが電話に出る声、聞きたいですよ~!
今度、電話とってくださいね。お願いします~」
とでもやってみましょう。
もし、逆に、後輩が暗い声の人だったら、
「XXさんは、落ち着いた説得力のある声、話し方」とやってみるのもいいですね!
これなら、ちょっとしたトークの最中にも使えると思います。
とにかく、誰も気づかない程度の微細な美点を見つけて、
話題に、きちんと認める、ということです。
「ほめる」、という言葉に抵抗を感じる方は、「認める」におきかえてもいいですね。
歯科医院の実例:褒められて嫌がる人はいない!
人は、認められることが嬉しいものです。
「力の欲求」が満たされますからね。
この法則は、ありとあらゆる現場に応用できます。
ある歯科医院の奥様からご相談を受けました。
「スタッフが朝そうじをするのだけれど・・・
どうみても100%の全力ではないんです。
しかたなく、適当にやってるように私には見えるんです。
どうしたらみんなが真剣に掃除をやってくれるのでしょうか?」と。
【吉野式ノウハウ1】鼻くそからざぶとん話法
それに対して、私はこう言いました。
「鼻くそほどの、小さな、どうってことないことを見つけて、
ざぶとん一枚分くらいにほめるのよ!やってみてください!」と。
奥様は、すかさず
「わかりました!私にはそれが足りませんでした!
名づけて『鼻くそからざぶとん話法』ですね!
明日からすぐにやってみます!ありがとうございます!」と
我が意を得たりといった表情でおっしゃいました。
その後・・・、実際にやってみられた奥様からは、
「朝のスタッフの掃除の仕方、朝礼の雰囲気、
院内全体のムードがすっかりかわりました!みんなに笑顔がこぼれてます!
スタッフが積極的に動くようになりました!」と報告をいただきましたよ。
こちらの姿勢が変われば、後輩の態度も変わるものなんですね。
「意識が低い部下」モチベーションあげる”コツ”
どんなビジネスであったとしても、仕事をするにあたり、とっても大事なことは2つです。
私は、それを「スキルとハート」、と呼んでいます。
「スキル」とは、仕事の技術にあたります。
営業であれば電話のかけ方や、提案、プレゼン、クロージングの技術ですね。
システムや事務の仕事であれば、
特殊技能やキャリアをつまないとむずかしい仕事内容ができる、
ということになりますね。
もっと単純に言うと、「へたくそはダメ!」、ということです。
「ハート」とは、仕事をするヤル気、意欲、モチベーション、です。
ヤル気があれば、仕事の量をこなせます。
仕事にたくさんの時間をさくことができるようになります。
また、量からは質が生まれます。
ノウハウやスキルより「ハート」が大切!
「スキルとハート」両方大事なんですが、どちらがより重要かというと、
私は「ハート」に軍配を上げます。
なぜなら、最初は「スキル」がなくても「ハート」があれば、
「スキル」を学ぼうとし、上達していくからです。
「スキル」があって「ハート」がないのは、ヤル気のないベテランですね。
これは煮ても焼いても食えません。
ただ、社内で静かにしていてもらいましょう。
さて、ここで話題になっているのは、「なんかゆるくて意識が低い部下」ですね。
これが、部下なので、キャリアが浅いということでまだ救いようがあります!
ハートに火をつけるコツとは?
それでは
「ハート」に火をつける方法をお教えしましょう。
まず、人のモチベーションというものがどこから来るのか?ということです。
私は仕事をしながらずっとこれを研究してきました。
そして最近、とてもおもしろいことに気がつきました。
私は平素は、一部上場企業など、
日本を代表するような大企業から講演や営業研修のご依頼をいただき、
その経営トップに会うことが多いのです。
これらの企業の経営トップはそれこそ長期間に渡り、
社内でものすごい努力をして成果をあげてこられた方々です。
最大手企業の経営トップらにお会いするたびに、私はこんな質問をしてみたのです。
「○○さん、社内ですごい努力をして、素晴らしい成果をあげてこられたと思うんです。
ところで、○○さんのモチベーションの源って何ですか?」と。
すると、9割以上の方が、即、同じ答えをされたのです。
9割以上が答えられない質問
ものすごいたいへんな思いをして会社の中で
がんばってきた人のモチベーションの源、何だったと思いますか?
驚いたことに、9割以上の方々は、
「家族に対する責任感と・・・」と言ったっきり、
次の言葉が出てこなかったのです。
これには私も驚きました。
「会社のために」とか、「部下のために」
という言葉を最初におっしゃった方は、実際ゼロでした。
これで私はわかりました。
「ははぁ~ん、人は、極めて個人的な理由のために、
仕事をがんばっているんだな」ということが。
日本最大手の経営トップといったような、
仕事をありえないほどがんばり、特別に高い成果を出し続けた人達ですら
そうなんですから、普通の社員ならば推して知るべしですよね。
実際、私が部下を持ったときは、毎回やっていたことがありました。
それは、入社間もないころから、
「仕事で得たお金を何に使いたいのか?」を質問する、ということでした。
【吉野式ノウハウ2】部下の「お金の使い道」をハッキリさせる
「ねぇ、毎月○○万円入ってくるのよ。何に使いたい??」って聞きました。
答えが「貯金」であった場合には、
「貯金して何買いたいの?何したいの?」です。
つまり、私たちは「働いてお金を稼ぐ」わけですが、
「お金の向こう側」にある「仕事をする理由、目的」を明確にすることが
モチベーションの源だったんですね。
部下や後輩たちはそこがぼやけているからヤル気が中途半端なんです。
「仕事をする理由、目的」をはっきりさせるお手伝い、これは先輩の仕事ですね!
部下との休憩中、ちょっとしたトークの間に聞いてみては?
「もう少し残業してほしい」部下にお願いするトーク術
- 「もっとたくさん仕事をしてもらいたい」
- 「もっと朝早くきてほしい」
- 「資料の準備を手伝ってもらいたい」
- 「新しい手法を覚えてもらいたい」など
後輩に対する要求は尽きないものですね。
そんな時の最悪の一手とは、いきなり
「ねぇ~、○○してくれない!?」と要求することです。
人間って、人から「○○してくれ」、と言われると、むくむくと反抗心が湧いてくるんですよね。
「えっ?私にそれやれっていうの?
そんなこと言うくらいだったら自分こそやれよ!」みたいな。
人はみんな、要求をつきつけられることが嫌いです。
だから、社内では、要求だと思われないように、要求しないとならないですよね。
【吉野式ノウハウ3】吉野式オートマチック話法(AUTO)
そんなときは、吉野式オートマチック話法を活用してください!
人が自動的に自分の味方になって動いてくれるオートマチック話法です。
※「吉野式オートマチック話法(AUTO)」は、特許庁に商標登録しています。
これはどうやって開発したか、というと、
私が営業時代、自分の部下に対して、よく言う言葉をノートに書きだしたところ、
オートマチックの綴りにピッタリあったので、後付でオートマチック話法と名付けました。
具体的には・・・
AUTOの文字の言葉で人と話します。
- A・・・ありがとう!
- U・・・うれしい
- T・・・たすかる
- O・・・おかげ
です。
オートマチック話法のトーク例
そして、
普段のコミュニケーションの中で、これら4つの言葉を頻発させるのです。
たとえば・・・
「○○さん、残ってこの仕事やってくれるなんて、ホントありがとう!
うれしいわぁ~!」とやるのです。
また、
「○○さんが、朝はやく来てくれたおかげで、
~~の仕事がはかどりました!ありがとう!」や、
「○○さんのヘルプ、すっごくたすかります!手伝ってくれてうれしいです!」
とか、
「○○さんのおかげで、このプロジェクト、ただいま順調に進行してますよ!
資料作成どうもありがとう!がんばってくれてうれしいです!」など。
こういう日頃の言葉があってこそ、
仕事を頼んだときに気持よく応じてくれるんですね、人って。
ダメなトーク例からも学ぼう!
でも、ニッポンの企業の中では逆をしていることが多いですね。
ちょっと悪い例を出しておきますので、反面教師にしてくださいね。
ある銀行の例です。私の部下のTさんから聞いた話しです。
課長がTさんに残業を頼んできました。
「Tさん、悪いけど今からこれやってくれないかな。残業になっちゃうけど。」と。
Tさんは、真面目な良い人だったので、
「はい、わかりました!」といって、すぐに着手し、
2時間後には、きちんと完了し、課長に提出したそうです。
「課長できました!」と。
そうしたところ、
課長は「おっ!ごくろうさん!」とひとことだけ言ったそうです。
「ごくろうさん」という言葉を受けてTさんは、こう思ったそうです。
「課長が残業を頼んできても、もう2度と手伝うもんか!
私の2時間の努力を、ごくろうさんのひとことで片付けやがって!」と。
こちらの発する言葉によって、周りの人の行動は激変します。気をつけましょうね。
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