上司に気に入られるトークのコツ〜第2章〜
みなさん、こんにちは。
吉野真由美(よしのまゆみ)です。
今回は、上司に気に入られるトークのコツの第2章ということで、
・「嫌味の多い上司」に使えるトーク術
・「異動して初日」ナメられないためのトーク術
・「部署を異動」お礼を伝える”ちょっとしたコツ”
・「辞表を出す」上司のトーク内容に注意!
と、大きなテーマを4つ紹介します。
前回記事の続きになりますので、
まだ読んでないという方は、よろしければ前回記事からご覧ください。
「嫌味の多い上司」に使えるトーク術
がんばってるのに、違うことをやってしまう、
努力しているのに成果が出せない、
お客様を怒らせてしまう、
疲れてうっかりミスで大損失を出してしまう、など、
社内の失敗ってつきないですよね。
トップ営業マンだろうが、新入社員だろうが、誰だってミスをするのです。
単純に、ねちねち嫌味を言う上司を黙らせたいだけなら、
このひとことを言ってみましょう。
対策:まずは”上司を黙らせる”のがコツ!
「私、神様じゃないんです!だから、100%ってありえないんですね!」
あっけにとられて、とんでもないやつを採用したものだ、という顔をして、
ポカンと口を開けた上司の顔が目に映るようですね。
「人間にはミスがつきもの」ということの裏を返した、粋な言葉です。
でも、これだけで終わってしまっては、
人間関係そのものが、自分の信用が、くずれてしまいます。
リストラ要員に名前が上がってしまいます。
上司を黙らせた後は、かわいくお願いしてみましょう。
対策:向上心をアピールするトークも忘れずに!
向上心をアピールするトークと言われると、何だか難しそうですが、
「教えていただけますか?」このひとことで十分です。
上司は誰でも立てられたいもの!
もともと、先生が生徒を教えるように、上から下に教えてきました。
だから、「教えてください!」といえば、まずはいったん立てたことになるんですね。
こんなトークをしてみるのが良さそうです。
「教えていただけませんか?
課長が新人のころは、どうやってこのようなミスを防いでらっしゃたんですか?」と。
課長だって若いころは失敗ばっかりしていたのでしょうから、
自分のキャリアの浅い時代を思い出し、あまりネチネチ言えなくなってしまいます。
「え~っと、そうだねぇ、それは・・・」と頭に汗をかく上司が目に浮かびますね。
【トップ営業ノウハウ3】”向上心トーク”への流れを作る
上司の意表をついた後は、どんどん向上心をアピールしましょう。
「私、もっともっと良くなりたいんですね!」
「私、もっとちゃんと社内の役に立てるようになりたいんです!」
「まだまだのところ、指摘だけされてもわからないので、
どんなふうにやったら失敗なくできるのか、
その辺を教えていただいて、さらに向上したいんですね!」
とトークを畳み掛け、言葉をかぶせていきます。
社内の他の人たちからも、
「あの子はヤル気がある!」というふうに見えて、プラスの得点ゲットです。
教えようとしても、なかなか言葉が出てこなくなり焦った上司は
「じゃぁ、それはおいおい教えるようにするから・・・
まずは、今は、席に戻って~~やってなさい!」などと、
話しが違う方向にいくこと間違いないでしょう。
嫌味を言う上司の心理とは?
人はなぜグチグチねちねち嫌味を言うのでしょうか。
それは、自分の存在価値を発揮したいからです。
存在をわからせ、アピールしたいからなんですね。
「俺はここにいるんだよ~、俺は価値あるすごい人間なんだよ~」って
訴えるために、部下にねちねちなんですね。
上手にかわして、嫌味封じをし、あとは向上心をアピールしてしまいましょうね。
「異動して初日」ナメられないためのトーク術
人間同士って、初対面の一瞬で勝負が決まると感じます。
勝ち負けというとおおげさなようですが、
「なめる」VS「なめられる」の関係が1秒でできあがります。
ひとたび「なめられる」側にまわったら、
そのイメージを払拭し、逆転させるのは至難の業となってしまいます。
人を飲んでしまう、とでも言うのでしょうか。
自分の方がウワテになり、相手をとりこんでしまうくらいの勢いがないと、
人間の海を泳ぎ切ることはできないものです。
プロレスラーの感慨深い話
元プロレスラーの友達に質問したことがあります。
「勝ち負けって、戦いに挑んだ瞬間に決まるものなの?
それとも、それはずっとわからなくって、最後に決まるものなの?」と。
すると、しばらく彼は考えた上で、こういったのです。
「ひょっとすると、試合が始まる前に勝負が決まっているかもしれない。」と。
そして、こんな体験を話してくれたのです。
「海外から来た強靭な選手と試合することになっていたんだ。
で、試合の前日、ふとその選手とすれ違ったことがあって、
こちらはボッ~っとしていて、向こうから
「ハロー、XXさん!」っと大きな笑顔で言われてしまったことがあったんだ。
その瞬間、俺の頭には「負けた」という文字が浮かんだ。
で、実際、その試合には負けたんだよな~」と。
そこで、私はもうちょっと突っ込んで聞いてみました。
「じゃぁ、逆に、こっちから先に気づいて、
笑って「ハロー!」と言えば、勝てたのかしら?」と。
すると彼は大きくうなづき、「そうに違いない!」と答えたのでした。
【トップ営業ノウハウ4】先手必勝!大きめの声で!
私も経験があります。
20代から営業の仕事でしたので、
毎日毎日初対面のお客さんに会っていました。
当然ですが、なめられたら仕事にならないんですね。
「この営業マンはちょっと普通とは違う!」
「なめてかかると大やけどするぞ・・・」
「余計なこと言うと5倍、10倍になって返ってきそうだな」
と、なめられず、いちもくおかれる印象を与えなければなりません。
そのために、私が使っていたのは目力と笑顔でした。
出会い頭の一瞬、まばたきしないで、
相手の目をギュッと見て、余裕の大きな笑顔で、
私は必ず先に声を発するようにしていました。
しかも、少し大きめの声でトークすることを意識して。
「こんにちは~!お会いできてうれしいです~!○○○子と申します!
今まで、XXの部署で△△な成果をあげてました。
こちらでは~~の形でお役に立てるとうれしいなと思ってます!
どうぞよろしくお願いします!」など。
コツとしては、
先に相手の名前を調べておいて、
出だしに「○○さん!」と名前を呼びかけると良いでしょう。
「何で知ってるの?」と聞いてきたらしめたものです。
こんな感じでトークを続けましょう。
「だって、○○さんのお名前は他のフロアーにも響き渡ってますもん!」
とでもいって、声に出して笑ってみせるのです。
本当は小心者のあなたも「ビッグなやつが入ってきた」と思ってもらえるかもしれません。
「部署を異動」お礼を伝える”ちょっとしたコツ”
それまでお世話になった方々に良い印象を残す、
そして、これからも自分のことを好きでいてもらう、
何かあったら今後のサポートも望める、
そんなお別れの仕方、したいものですね。
過去にあった嫌なことはすべて忘れ、
「あ~、良い人だったなぁ~」
「また、会いたいな!」
「これからも機会があったら応援したいな~」
そんな印象を残して去るには、最適な方法があります。
コミュニケーションとは、話し言葉によるものだけではなりません。
書いた文字で伝えるコミュニケーションもまた、人の心にグッとくるものです。
人は、しゃべっても、書いても、その行間から人格が丸見えです。
書いたものでお礼の気持ちを伝えあなたらしさを、焼きつけましょう。
当然、ちょっとしたお礼をするわけですが、ポイントがあります。
コツ:印象的な”手紙”が、人の感情をゆさぶる
コツとしては「豪華さよりも、印象的に!」です。
小さなお礼の品に、一筆書いたカードをつけましょう。
カードといっても大げさな華美なものは必要ありません。
短いお手紙で十分です。
地元のお気に入りの小さなお菓子を、ひとりにひとつずつ用意しましょう。
それに、封筒に入れたミニレターをつけて、こう言うんです。
「私、実はすっごく緊張しやすいんです。
だから、今までずっとお世話になった○○さんに
感謝の気持ちを伝えたいと思っても、顔を合わすとできないような気がしていました。
で、お手紙書いたんです。おうちに帰ってから読んでみてくださいね。」
と言い、その方との「エピソードを書いた短い手紙」をお渡しします。
今でも忘れられない「印象的な手紙」
私にも経験があります。
現在は、企業での講演や営業研修という形で
日本全国飛び回って売上アップのお手伝いをしているのですが、
ある時、こんなことがありました。
講演前に、ステージの下から「吉野さ~ん」とひとりの女性が声をかけてきました。
その顔に見覚えがありました。すぐには名前が出てこない私に対して、
「XXです!前に、赤坂のセミナーに参加して受講させてもらったものです。」
というのです。
「あ~、あの時の!」と思い出した私に対して、
「私、吉野さんに救ってもらったんです、実は。」というのです。
人助けなんてしたかしら?と、きょとんとした私に対して、
「吉野さんの大ファンなんですが、ものすごいあがり症で・・・。
言葉で全然うまく自分の気持ちを伝えられないと思ったので、
今日はお手紙書いてきました!後で渡しますので、読んでください。」と。
講演後、ステージ裏で私にかけよったSさんは、
小さなお菓子の箱といっしょに封筒に入ったミニレターを手渡し、
写真を撮って去って行きました。
【トップ営業ノウハウ5】「あがり症で」とミニレターで伝える
こんなことが書いてありました。
「またお会いできて本当に幸せです。
営業大学のセミナーの時も本当にお会いできたことに感動して
うまく話せなかったのでお手紙を書きました。
私は23歳で保険の営業をして
25の時にもう営業の仕事なんていやだ!と仕事をやめようと悩んでいた時、
吉野先生のDVDを見て元気をもらい、次の日笑顔で会社に行き、
今日までがんばることができました。
営業を14年やってますが今では天職と思っています。
先生のおかげで私は救われました。
そして今は営業大学に入り毎朝先生を見て元気をいただいています。
これから私を支えてくれた上司や部下に恩返しをしていくためにも
がんばっていきたいと思います。
吉野先生は私の一生のあこがれです。
私も絶対に先生みたいになりたいです。心から大好きです。XXX子。」
「辞表を出す」上司のトーク内容に注意!
これは辞表を提出しようとしても、
受け取ってもらえず、引き止められる、というパターンですね。
今どき、引き止めてもらえるなんて、幸せな人ですね!
へたをすると、辞表を出すと、上司からほっとした顔をされる、
というケースも多いのではないでしょうか。
「リストラ予備軍だったんだよね、実は君!」なんて。
もし、上司が退職を引き止めてきたら、
「引き止めてもらえるだけ幸せかも!」と、
その引き止めの言葉をせいぜい味わってみましょう。
ちなみに、引き止めるときの上司の言葉は、
その上司の能力、特に、言語能力を顕著にあらわしています。
だから、上司が
「どれほどのコミュニケーション能力の持ち主なのかを、
今からでも遅くない!見極めてやろう!」なんて考えながら、
その引き止めの言葉を聞いていると気づきが多いですよ。
トップ営業マンの私が辞表を出した時の話
私が前職をやめる時のことです。
営業マンとしてのノウハウを蓄積してきたため、
営業のコンサルタントとして独立、起業する決意をし、
会社に辞意を表明したときのことでした。
どうやら、
「絶対に吉野さんを辞めさせちゃいかん!
誰か、なんとかして吉野さんを引き止めるんだ!」と、
トップ(アメリカ人)から、指示命令が出されたようです。
そして、何とか営業の私を引き止めようと、
当時の上席役員Xさん(日本人)が話し合いを要求してきました。
勤め人なので、会社の指示に応じなければなりません。
気が進まないまま、上席役員の部屋に入りました。
話ヘタな上席役員との話し合い
Xさんは、もともと営業畑などではなく、
言葉を介した人とのコミュニケーションは得意でないようでした。
頭に汗をかきながら、会社の命令とおり、
なんとか私を引き留めようとしているようなのですが、
あまりのふがいなさに、こちらもしらけてきてしまいました。
トーク内容はこんな感じでした。
「まだまだこれからいっぱいお金がかかるよ~。
君も子どもがまだ10代だろ。
大学行ったり、留学したり、これからどれだけお金がかかるかわからないだろ。
お金はいくらあっても邪魔にはならないよ~。
特に女性は綺麗でいるためにもお金がかかるんだよ。
だから、この会社にこのままいた方が、いいだろ。
何も会社を辞めて大海にこぎださなくても・・・
このままここにいたら、高い役職と今くらいの報酬は約束されているようなものだろ。だから・・・」
えんえんと、わけのわからないトークが続きました。
何も伝わってこないトークの先には・・・
とどめの一言は、へん過ぎて、反応に困りました。
Xさんは、もう何を話していいのかわからなくなったと見えて、
口から出まかせにこんなこと言ったんです。
「君は、過去に離婚してるみたいだけど・・・。
結婚しても、やめて、離婚したんだから、
会社に入っても、辞めてやる、なんてそんなこと考えちゃいかん。」
???
結婚や離婚と、会社をやめて起業することと、
何の関係があるんですか?と、理解不能な言葉に私はおもいっきりしらけたんですね。
そして、
「こんなコミュニケーション能力のトップがいる会社の未来って・・・」と思い、
辞意をあらたにしたのでした。
【トップ営業ノウハウ6】引き止めの言葉で上司の能力を見極める
上司の引き止めの言葉やトーク内容には、その人の気持ちと能力のすべてが表れます。
心を揺さぶるような引き止めの言葉をかけたれたり、
熱い想いが伝わってくるトーク内容なら、思いとどまりましょう。
逆に、私のようなケースは、引き止めの言葉に対して、
「じゃぁ・・・、会社の残らせていただくんだったら、条件があるんですが」と、
無理難題できりかえしてみてはどうでしょう。
難易度の高い条件に、首をたてにふることができず、
うやむやになり辞表は受理されることでしょう。
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前回記事【トップ営業ノウハウ】上司に気に入られるトークのコツ第1章~
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