こんにちは。
吉野真由美(よしのまゆみ)です。
あなたは、マナーについてどれだけご存知でしょうか?
残念なことに、どれだけ知っていようが、
教科書どおりにいかないのが現実の世界。
最悪の場合、良かれと思ってとった行動が、
お客様に不自由な思いをさせる・あげくの果てに嫌われる
ということがあること現にあります。
そこで今回は、実際に起きた失敗談を例に、
現実世界でのマナーを学んでいただきたいと思います。
机の上で示されたマナー通りに行動すればOKではありませんよ。
マニュアル人間Kくんの失敗談
マニュアル人間Kくんから、ある失敗談を聞きました。
普段のKくんは、体育会系出身で、礼儀正しく、
基本的なマナーは全て理解していると豪語するほど。
でも、どうやら、教科書通りの上座・下座にこだわってしまったことで、
お客様に嫌な思いをさせてしまったそうなんです。
Kくんの話しは、こうでした。
タクシーの乗車マナー
かなり頑張った営業活動の末に、
契約をいただいたお客様Uさんと一緒にランチをしたときのこと。
帰り道は、タクシーを拾うことになりました。
タクシーに乗るとなると、当然、Kくんの頭にあったのは、
「タクシーに乗る場合、どの席が上座で、目上の人に座ってもらうべきか?」
ということでした。
(一般的には、運転手の後ろが、1番の上座、2番目が、後部左側、と言われています)
そのため、Kくんはすかさず、
「どうぞ、一番安全な後ろ、奥のお席へ!」と、
Uさんに先にタクシーに乗るようにうながしました。
教科書通り完璧だったが・・・
しかし、Uさんは、ちょっと困った顔をして
「いやいや・・・君が先に・・・」と、何度も躊躇されたようです。
しかし、そこはマニュアル人間のKくんのこと。
過去に読んだマナーの教科書どおり、なんとしても、
運転席のすぐ後ろに座ってもらわなければ気がすみません。
しばしのやり取りの後に、しかたなくUさんは、
後部奥の席にお座りになったそうです。
その後は、車中が気まずい空気に・・・。
気になったKくんは、私のところに電話で質問してこられました。
「なぜ、上座に座っていただいたのに不満そうだったのか?」と。
「それはね、Kくん・・・」、と、私は説明を始めました。
乗車の際の上座・下座は戦時中に決まった
確かに、タクシーなど運転手がいる車に乗る場合
運転席のすぐ後ろが、いわゆる上座、です。
いつこのルールができたか?というと、戦争のときでした。
戦時中、戦車なども含めて、車体に複数の人間が乗る場合
「運転席のすぐ後ろに座った人が亡くなる確率がもっとも低い」
というデータが出たそうです。
そこで、一番安全であるという理由から、そこを上座と決めたのでした。
上座は狭く乗り降りしにくいため、嫌がる人もいる!
車は100%安全な乗り物ではありませんが、
戦時中に比べるとはるかに安全になりました。
よって、ある変化が起きました。
多くの人は上座だと知っていても、乗り込むときに、
- 車中でたくさん移動しなければならない
- 乗っているときに狭い・乗り降りしにくい
といった理由で、この席を比較的嫌うようになっていったのです。
女性も同様です。
特にスカートをはいている場合には、いったん乗って、
手前の席に腰をおろした上で、奥に移動するのは、困難きわまりないのです。
多くの女性が
「タクシーに乗るのであれば、できれば手前に座れればいいな・・・」
心の中でそう考えているものです。
また、お客様と一緒であれば、自分がタクシー代金を支払うべきですから、
お客様に先に降りていただき、奥に座った自分が払って降りたほうが、スマートですよね。
ですから、「運転手の後ろの席が上座だから、そこに座ってもらおう」と思いが、
返って相手の快適さを奪ってしまうことも考えられるのです。
教科書通りではなく、臨機応変に対応を
しかし、年齢を重ねた方の中には、
「運転手のすぐ後ろが上座。だから自分はそこに座るべき」
とかたくなに考えてらっしゃるかたも多いものです。
では、どうしたら、いいのでしょうか?
私は、相手の年齢によって対処法を変えることをオススメしています。
1955年以降にお生まれの方でしたら、
運転席のすぐ後ろが上座、にこだわらない方が多いようです。
そこで、失礼がないように、
いっしょにタクシーに乗るときこのように申し上げます。
「奥のお席が一番安全なんですが・・・(と言い、相手の顔を見て)
でも、もし狭いようでしたら、私が座りましょうか?」と、まずは、お伺いをたてます。
このように申し上げたときに、うなずかれるようでしたらOKのサインなので、
さっと自分が先に乗り込み、乗り降りがラクで広い後部手前のお席にお客様に座っていただきます。
また、1955年より前にお生まれの方は
「運転手の後ろが安全で上座」にこだわる方が多いため、
このように言って、まずは後部奥席に座っていただくよう、促します。
「奥の一番安全なお席にどうぞ」
場合によっては、相手は膝、腰が痛むなどの理由で、
こばむそぶりを見せられたときには、
「手前のお席の方が、おラクでしょうか?」と尋ね、
相手がうなずかれたら、そのご意向に従います。
この新ルールを知ることで、Kくんは、
さらに気の利く営業として、お客様との移動も快適にできるようになったようですよ。
時代とともにマナーも変わるのですね。
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