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2006年01月10日

すっぱいレモンを手渡さない!

先日、 ある企業のセールスの方々を対象に
研修をおこなっていました。
 
そこは、非常に優秀な企業で、
セールスの人たちは、ヤル気に満ちています。
 
ある新しいプロジェクトを成功させるための
研修をおこなってきたのでした。
 
 
私は元々セールスマネージャーですから、
セールスの方々に対し、
絶対にこうすれば結果が出せる! という
営業スキルや手法を、提案することに
この上ない、喜びを感じます。
 
現場で実践し、
成果が出せると保証できるスキル、 手法を
データーや 裏づけの理論とともに、
ご提案しています。
 
営業の成果をあげるお手伝いをすることが
自分のお役目である、と考えており、
もっとも得意とする分野です。
 
この日も、
セールストークに関して、
向かうべき方向性や、具体的な流れ、
そして、
なぜ、その時、それを言わなければならないのか、
言った場合のお客様の心の動きや、反応、
反論処理のトークまで
含めて、お話してきました。
 
それは、
セールスの人たちと、私、 双方にとって
楽しい時間でした。
 
みんな、希望に満ち溢れて、完了しました。
 
終わってから、
その会社のセールスマネージャーは、私に向かって、
こうおっしゃいました。
 
「仕事の仕方が非常に勉強になりました。
そこまで紐解いて指導するんだ、ということが。」と。
 
それで、私は、こう答えました。
「すっぱいレモンを手渡さない!ってことですよ。」と。
 
「すっぱいレモン?!」
 
 
つまり、こういうことです。
 
営業の仕事の現場では、
いきなり 難易度の高い仕事を、
「まず、自分でやってごらん!」と、
ポンと、部下に差出し、
セールス個人の能力や活動に
まかせてしまう、ということがよくあります。
 
私は、これは、
すっぱいレモンを、
「これ食べてごらん!食べなさい!」 と
ポンと、差し出すようなものだ、と
思うのです。
 
差し出されたセールスの方は、
それが任務であり、上から命じられたものでもあるため、
とりあえずは、
「ハイ!」といって、仕事をスタートするでしょう。
 
でも、すっぱいレモンを差し出された人と同じで、
自分では、それほど気がすすまない、
自ら進んではやりたくない仕事、慣れない仕事、
困難な仕事だったりするのです。
 
で、経過としては・・・
最初は、言われたから、まずやってみる。
でも、そのうち、その たいへんさや、 つらさに
辟易してきて、
だんだんやらなくなる。
 
レモンがすっぱくて、食べたくないから、
次第に食べなくなるのと同じです。
 
ヤル気や、上から命じられただけでは、
やり続けること、
量をこなすことはむずかしいのです。
 
やってないことがバレると、
今度は、何かしら、ていの良い言い訳を考えついたりします。
 
上の人は、そんな部下にイライラします。
人間関係がちょっと悪くなる瞬間です。。
 
 
で、私はどうしてきたか。
 
すっぱいレモンを、
いかにしたら、メンバーたちが、 自ら進んで食べたくなるような
シロモノにできるか?ってことを
日々、考え、研究してきたのです。
 
もちろん、インセンティブを与えてもいいでしょう。
が、それも
一事しのぎだったりします。
 
で、結局、
すっぱいレモンを、おいしいレモネードにして、
差し出すしか、
部下に進んで食べてもらう方法はない!
それしか成功できる方法はない!
という結論に達したのです。
 
レモンだったら、
絞って、お砂糖少しと、炭酸を加えて、
レモネードにしますよね。
 
それと同じことを、仕事でもやるのです。
 
難易度の高い、初めての仕事、
根気のいる仕事、
機転のきくトークが必要な仕事を、
まず、私自身が分解します。(しぼる)
 
そして、
数個のプロセスに分類し、
トークの流れ、具体的なトークも考え、(お砂糖を加え)
仕事の仕方もデザインし、(炭酸を加え)
どんな人でも、
「これだったら言える!これだったらできるよね!」
というところまでもっていってから、
メンバーに差し出すわけです。
 
すっぱいレモンを差し出された人は、
嫌な顔をしますが、
おいしいレモネードを差し出された人は、喜び、
「もう一杯いただけますか?」と、
もっとそれを欲しがるのです。
 
メンバーが、
「もっとやりたい!早くやりたい!
もっともっとその仕事がしたい!」と
自発的に言ってくるところまで、
仕事の成功のプロセスのレールを引いてあげるのが
セールスマネージャーの仕事だ、
今なら、
営業研修をする私の仕事だ、と考えているのです。
 
よって、
今まで、営業経験が全くない人も採用して、
その人たちを、トップセールスに育てることができました。
 
すべては、
レモンをそのまま手渡さない、
レモネードにしてから手渡す、
このことの成果です。
 
 
営業界の言葉でいえば、これは、
「事前準備をしっかりやる」ということになります。
 
いきあたりばったりで仕事をしない、ということです。
 
成功へのプロセスを仮説をたて、
まず、レールをひくのです。
 
各プロセスで、いかにおこなうかを、
超具体的に検討し、文字にして、あらわし、
実際口にしてみて、それでよいかどうか、
能力のある人、数名にもいっしょに考えてもらい、
まず、
成功にむかって最高のレールをひきます。
 
それから、着手する、
ということです。
 
 
このメールの読まれている人の中には、
「私には、そんな素敵なマネージャーはいないから・・・」
という方もいるかもしれません。
 
そうであれば、
レモンを絞るのは、自分の仕事、
ということになります。
 
自分で情報収集し、多少 時間をかけて勉強にいき、
おいしい絞り方を学び、
実際、しぼり、
自分でやりやすい仕事に分解し、
「これならできる!」というトークや、プロセスを作り上げてから、
実行すればいいのです。
 
「とにかく行動する!」
これは、言葉にすれば、ヤル気がありそうに聞こえますが、
失敗しやすいです。
 
まずは、やるべき仕事は、
自分で、
おいしいレモネードにしてから、
いただけばいいのです。
 
レモンの絞り方がどうしてもわからない、 という人は
私に言ってください。
 
斧だったら、
研いでから、木を切りますよね。
 
レモンも、
レモネードにしてから、飲めばいいんです。
 
多少、お金を払い、時間をとったとしても、
研ぐ、絞る、
を、先にした人が、
結局、最終的には、高い成果をあげる人です。

投稿者  : 12:24

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